【株式投資】PER|PBR|ROEとは？株式指標3つのポイントを10分で解説

株式投資を始めるなら、PER（株価収益率）、PBR（株価純資産倍率）、ROE（自己資本利益率）という3つの株式指標は絶対に知っておくべきです。

この記事では、各指標の意味、計算方法、投資判断への活かし方を初心者にもわかりやすく解説します。

これらの指標を理解することで、企業の割安度や成長性、収益性を評価し、より賢い投資判断ができるようになるでしょう。

この記事を読むことで、以下のことがわかります。

• PER、PBR、ROEの定義と計算方法
• 各指標から読み取れる企業の財務状況
• 株式指標を用いた具体的な投資戦略

株式指標PER・PBR・ROEの重要性

• 株式投資判断に役立つ理由
• 3つの株式指標を理解するメリット

株式投資では、企業の価値を評価するためにさまざまな株式指標が用いられます。

中でも、PER（株価収益率）、PBR（株価純資産倍率）、ROE（自己資本利益率）は、投資判断の重要な手がかりとなる代表的な指標です。

株式投資判断に役立つ理由

これらの株式指標が投資判断に役立つのは、企業の収益性、成長性、株価の割安度を総合的に評価できるためです。

例えば、PERは株価が企業の利益に対して割高か割安かを判断するのに役立ち、PBRは企業の資産価値から見た株価の割安度を測るのに適しています。

ROEは、企業が自己資本をどれだけ効率的に活用して利益を上げているかを示すため、経営効率を評価する上で重要な指標です。

指標	概要	投資判断への貢献
PER（株価収益率）	株価が1株当たり利益の何倍かを示す	株価の割高・割安を判断
PBR（株価純資産倍率）	株価が1株当たり純資産の何倍かを示す	企業の資産価値から見た割安度を判断
ROE（自己資本利益率）	自己資本に対する利益の割合を示す	企業の経営効率を評価

3つの株式指標を理解するメリット

3つの株式指標を理解すると、投資家はより多角的な視点から企業を分析し、リスクを抑えつつ収益性の高い投資判断を下せるようになります。

PER、PBR、ROEを組み合わせることで、企業の強みや弱みをより深く理解し、長期的な視点での投資戦略を立てることが可能になるでしょう。

PER（株価収益率）とは

• PERの定義と計算方法
• PERからわかること
• PERの平均値と見方
• PERを利用する際の注意点

PER（株価収益率）は、企業の株価が1株あたり利益の何倍になっているかを示す指標です。

投資家はPERを用いて、株価が割高か割安かを判断します。

PERの定義と計算方法

PER（株価収益率）は、株価を1株あたり当期純利益（EPS）で割ることで算出されます。

項目	内容
計算式	PER = 株価 ÷ 1株あたり当期純利益(EPS)
EPSの計算式	EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式総数

PERからわかること

PERは、株価が企業の収益力に対し割高か割安かを判断する材料になります。

一般的にPERが低いほど、株価は割安であると判断されます。

例えば、A社のPERが10倍で、B社のPERが20倍の場合、A社のほうが割安であると考えられます。

PERの平均値と見方

PERの平均値は業種によって大きく異なるため、同業種間での比較が重要です。

東証プライムのPER（実績ベース）は15倍程度が一つの目安となります。

項目	内容
目安	東証プライムのPER（実績ベース）は15倍程度
注意点	業種によってPERの平均値は異なる

PERを利用する際の注意点

PERは株価の割安性を判断する上で役立ちますが、企業の成長性や将来性も考慮に入れる必要があります。

PERが低いからといって必ずしも投資に適しているとは限りません。

企業の将来的な成長が見込まれる場合、PERが高くても投資対象として魅力的な可能性があります。

株式投資では、PERだけでなくPBR（株価純資産倍率）やROE（自己資本利益率）などの他の株式指標と組み合わせて総合的な投資判断をすることが大切です。

PBR（株価純資産倍率）とは

• PBRの定義と計算方法
• PBRからわかること
• PBRの平均値と見方
• PBRを利用する際の注意点

PBR（株価純資産倍率）は、株価が企業の純資産に対し割高か割安かを判断するための指標です。

企業の持つ資産に着目することで、市場からの評価を把握できます。

PBRの定義と計算方法

PBRは、株価を1株あたりの純資産で割ることで算出します。

計算式は以下の通りです。

PBR（倍）= 株価 ÷ 1株あたり純資産

1株あたり純資産は、企業の貸借対照表における純資産を発行済株式数で割ることで求められます。

PBRの計算に必要な情報は、Yahoo!ファイナンスやBloombergといった金融情報サイトで確認可能です。

PBRからわかること

PBRは、企業の解散価値に対する株価の評価を示します。

一般的にPBRが1倍を下回る場合、企業が解散した際に株主に分配されるであろう資産価値よりも株価が低いと判断され、割安であると考えられます。

ただし、PBRが低いからといって必ずしも投資価値が高いとは限りません。

企業が将来的に十分な利益を生み出せないと判断されている場合、PBRが低くなることもあります。

PBRの平均値と見方

PBRの平均値は、市場全体や業種によって異なります。

日本株全体のPBRは、過去のデータから1倍から1.5倍程度が目安とされています。

業種別に見ると、例えば不動産業界や銀行業界はPBRが低い傾向があり、一方で情報技術やサービス業は高い傾向があります。

業種	PBR
不動産業	0.7倍
銀行業	0.8倍
情報・通信業	2.0倍
サービス業	1.8倍

PBRを比較する際は、同業種の企業と比較することが重要です。

また、過去のPBRの推移を見ることで、企業の評価がどのように変化してきたかを知ることもできます。

PBRを利用する際の注意点

PBRを利用する際は、企業の財務状況や将来性を総合的に考慮する必要があります。

PBRが低いからといって安易に投資するのではなく、企業のビジネスモデルや成長戦略、収益性などを分析することが重要です。

加えて、PER（株価収益率）やROE（自己資本利益率）などの他の指標と組み合わせることで、より多角的な分析が可能になります。

PBRは、株式投資における重要な指標の一つです。

PBRを正しく理解し、活用することで、適切な投資判断に繋げられるでしょう。

ROE（自己資本利益率）とは

• ROEの定義と計算方法
• ROEからわかること
• ROEの平均値と見方
• ROEを利用する際の注意点

ROE（自己資本利益率）は、企業の自己資本でどれだけの利益を上げているかを示す指標であり、経営効率を測る上で重要な指標です。

ROEを分析することで、企業の収益性や成長性を評価できます。

ROEの定義と計算方法

ROEは、Return On Equityの略称であり、日本語では自己資本利益率と訳されます。

株主資本に対する当期純利益の割合を示す指標であり、企業の収益性や経営効率を測る上で重要です。

ROEの計算式は以下の通りです。

ROE（%）= 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

例えば、A社の当期純利益が1億円、自己資本が5億円の場合、ROEは20%となります。

自己資本は、貸借対照表の純資産の部に記載されている株主資本のことです。

ROEからわかること

ROEは、企業の自己資本をどれだけ効率的に活用して利益を上げているかを示す指標です。

ROEが高いほど、株主資本に対するリターンが大きく、経営効率が良いと判断できます。

投資家は、ROEを参考に投資判断を行います。

自己資本で効率的に利益を上げている会社は、株主にとって魅力的な投資先といえるでしょう。

また、ROEは企業の成長性を示す指標としても活用できます。

ROEが高い企業は、利益を再投資して更なる成長を目指すことが期待できるからです。

ROEの平均値と見方

ROEの平均値は、業種や業界によって異なります。

そのため、ROEを評価する際は、同業他社と比較することが重要です。

一般的に、ROEが10%以上であれば優良企業と判断されることが多いでしょう。

ただし、ROEが高いからといって、必ずしも安全な投資先とは限りません。

ROEが高い要因として、借入金が多い場合が考えられます。

借入金が多い企業は、金利負担が大きくなるため、経営状況が悪化するリスクがあります。

そこで、ROEと合わせてROA（総資産利益率）を確認することが大切です。

ROAは、総資産に対する利益の割合を示す指標であり、企業の収益性を総合的に判断できます。

指標	内容
ROE	自己資本に対する利益の割合
ROA	総資産に対する利益の割合

ROEを利用する際の注意点

ROEを利用する際には、いくつかの注意点があります。

まず、ROEは過去の業績に基づいて計算されるため、将来の収益性を保証するものではありません。

次に、ROEは会計上の利益に基づいて計算されるため、企業の実際の経済状況を反映していない場合があります。

例えば、特別利益や特別損失の影響を受けることがあります。

そのため、ROEだけでなく、企業のキャッシュフローや財務状況も総合的に判断することが重要です。

株式投資を行う際は、ROEだけでなく、PER、PBRなどの他の指標も参考に、総合的に判断することが重要です。

これらの指標を理解することで、企業の株価が割安かどうか、経営が効率的かどうかを判断でき、より賢い投資判断に繋がるでしょう。

株式指標を活用した投資戦略

• 株式指標スクリーニングの活用
• ネット証券のスクリーニングツール
• 株式指標を総合的に見て投資判断する重要性
• 株式投資を始める第一歩

株式指標を活用することで、より合理的な投資判断が可能になるでしょう。

具体的にどのような戦略があるのか見ていきましょう。

株式指標スクリーニングの活用

株式指標スクリーニングは、PER（株価収益率）、PBR（株価純資産倍率）、ROE（自己資本利益率）などの指標を用い、投資対象となる銘柄を効率的に絞り込む手法です。

例えば、割安な株を探す場合、PERが低い銘柄をスクリーニングすることで、候補を絞り込むことができます。

ネット証券のスクリーニングツール

ネット証券各社は、株式スクリーニングツールを提供しており、個人投資家でも手軽に利用できます。

。

マネックス証券、SBI証券、楽天証券などが代表的です。

これらのツールでは、PER、PBR、ROEなどの財務指標に基づいて銘柄を絞り込むことが可能です。

例えば、SBI証券のスクリーニングツールでは、詳細な条件設定ができ、自分に合った投資戦略に基づいた銘柄選定ができます。

株式指標を総合的に見て投資判断する重要性

株式指標はPER、PBR、ROEだけではありません。

企業の成長性や財務状況を把握するためには、複数の指標を総合的に分析することが重要です。

例えば、PERが低い銘柄でも、PBRが高ければ割安とは言えません。

指標	注目ポイント	注意点
PER	同業他社と比較して割安かどうか	業種によって平均値が異なる
PBR	1倍以下かどうか	将来性のない企業も1倍以下になる場合がある
ROE	10%以上かどうか	負債比率が高い企業はROEが高くなる傾向がある

株式投資を始める第一歩

株式投資を始めるにあたり、まずはPER、PBR、ROEなどの株式指標を理解することが重要です。

これらの指標は、企業の株価が割安か、経営が効率的かを判断する上で役立ちます。

三菱UFJ eスマート証券の「カブナビ®」やYahoo!ファイナンスなどを参考に、情報収集を始めると良いでしょう。

よくある質問（FAQ）

まとめ

株式投資においてPER（株価収益率）、PBR（株価純資産倍率）、ROE（自己資本利益率）は、企業の割安度、成長性、収益性を評価するための重要な株式指標です。

この記事では、各指標の定義、計算方法、投資判断への活用方法をわかりやすく解説します。

• PER（株価収益率）: 株価が1株あたり利益の何倍かを示し、割安度を判断します
• PBR（株価純資産倍率）: 株価が1株あたり純資産の何倍かを示し、企業の資産価値から見た割安度を測ります
• ROE（自己資本利益率）: 自己資本に対する利益の割合を示し、企業の経営効率を評価します

これらの株式指標を理解し、株式スクリーニングツールなどを活用することで、より賢い投資判断が可能になるでしょう。

さあ、あなたも株式指標を学んで、株式投資の世界へ足を踏み出してみませんか。